純粋に本が好き、というスタートではなかった
別で小説の感想サイトがありますし、今までのブログでは本について色々語っているので、すごく本は好きです。
もちろん小説自体好きですし、それが本好きの理由で間違いありません。
でも一番の根本的な理由は別にあります。
それは『やっぱりおじいちゃんの孫やね』と言われたかったからなのです。
何年も前に祖父は亡くなってますが、祖父も本好きで、読書感想文の時はいつも祖父の本棚を漁っていました。
私はあまり覚えてないのですが、小さい頃はよく祖父の膝の上に座って読めない新聞を一緒に読んでいたそうです。
新聞を一緒に見て、「この文字は何?」と聞いていたような記憶があります。
たぶんそれは、祖父の膝の上に乗りたかったから文字を覚えているんだよというフリをしていたのかなと今なら思います。
本好きの祖父との関係
前に書いたことがありますが、小さい頃は両親があんまり好きではなくて、祖父母の家に入り浸っていました。
本当は祖母の方が好きだったのですが、私が5歳の時に亡くなってしまいました。
その後祖父と一緒に暮らすようになり、祖父は妹より私をかわいがってくれました。
そもそも一年しか通わなかった幼稚園に行くまで、祖父母の家に一人で入り浸っていた分、妹より私の方が祖父になついていましたし、祖父もかわいがってくれたのだと思います。
いまだにご近所では、私はおじいちゃん子だったと言われます。
もう少し成長してから分かりましたが、妹と祖父は根本的に性格が合いません。
もちろん祖父も妹をかわいがっていましたが、妹を置いて私と二人で出かけたりすることもよくありました。
小1の時、家族で富士山に旅行に行く話があったのですが、きしかはどうする? と聞かれて、「私はおじいちゃんと家にいる。富士山には行かない」と言ったのを今でも覚えています。
これで祖父が数日間私だけを見てくれる、なんて思ってました。
どうしても母は妹に構ってしまうので、誰にも邪魔されず祖父に構ってもらいたいと思っていたのだと思います。
あの数日間は楽しかったなぁ。
ちょうどナウシカの映画がテレビでやっていて、いつもなら20時に寝ないといけないのに、祖父は眠くなるまで一緒に見ていようと言って、夏だったのでアイスを食べながら暗い部屋で二人でナウシカを見ていました。
普段なら絶対母に怒られるのですが。
妹ではなく、私を特別扱いしてくれるのがすごく嬉しかったです。
本好きの祖父に褒められたかった
小さい頃でも祖父が本を好きだというのは何となくわかっていたので、小学校になり図書室で本を借りてくると、祖父が「きしかはおじいちゃんに似て、本が好きやな」と言っていました。
妹はほとんど本を読まないのでこれで更に妹に差をつけられる! と思ったんです。
だから最初は意地で読んでいました。
漢字が多少読めなくても無理やり読んでいました。
それが中学高校になっても続いていて、いつの間にか本当に本好きになったのです。
だから私の本好きは純粋な理由ではないんです。
本を読むことで祖父や母(母も本好き)に特別扱いしてほしかったんです。
あと、本を読んでいる姿がかっこいいと思っていたというのもあります。
小説だと祖父だけではなく母も本屋へ行く度買ってくれたので、小学生の頃はマンガより小説の方が数倍多く持っていました。
今でも小説の方が少し多いですね。
マンガも言えば買ってくれましたが、小説の方がすんなり買ってもらえたのもあり、それも本好きの一因になっています。