13時22分、子宮口全開
分娩台に乗ったのが13時10分頃だったと思います。
乗る直前の診察では、子宮口は5㎝だったので、まだしばらく時間はかかるだろうと思っていました。
しかし、それまでにも痛みが増していた陣痛が急に一段階上がったのです。
助産師さんは分娩の準備をしながら、私の旦那さんに連絡を! とバタバタしていました。
私に、「旦那さんが来るまでどのくらいかかる?」と聞かれ、「駐車場で待機しています」と答えたら、「なら間に合うね! 電話、電話して!!」とナースステーションに声をかけています。
立ち会いはしてほしかったのですが、痛みのあまりもうどうでもよくなっていました。
もう産みたい。駐車場におるんやから早よ来んかい!
2階に上がって来るだけでなんでこんなに時間かかるねん!!
と、旦那に理不尽に内心キレていました。
まだ旦那が来ない13時22分、私の痛がりように再び内診をしてもらうと子宮口は全開でした。
10㎝開いてるなら産める! さっさと来い!!
と、呻きながら思っていると、マスク・フェイスシールド・ガウンを付けた旦那が現れました。
来たーーーー!! と思った私は、即助産師さんに聞きました。
次でいきんでいいですか?
13時32分、長男誕生
もう我慢の限界でした。
助産師さんが「じゃあ、次の波が来たらいきんでみましょう」と答えてくれたので、やった! これで終わると希望が見え始めました。
次の陣痛までに、助産師さんが先生に連絡。
先生も揃ったらこっちの物!
と訳の分からない事を考えていました。
3人目なのに。
しかし、次の陣痛がなかなかやってきません。
長女、次女の時は、子宮口全開でこの時の陣痛の痛みなら数分で次の陣痛が来ていたのですが、なぜかこの時も陣痛間隔は5分でした。
その間に先生もやって来て、スタンバイはバッチリ。
そしてやっと陣痛の波が来ました。
3人目で、同じ病院同じスタイルで産んでいるので、いきみ方もまだ覚えています。
1回目、まだ出てきません。
そこから次の陣痛も長く、やはり5分近く間が空きました。
ここまで来ると早く次の陣痛が来てほしいのに来ないもどかしさ。
やっと来たと思ったら、助産師さんから陣痛が始まったあたりは呼吸で逃して! と言われ、数秒は痛みを逃し、ここ! という所で再びいきみます。
お腹の方へ目をやると、頭が見えてる! もう少し!!
という所で、もういきまなくていいですよと声をかけられ、後は引っ張り出してもらいました。
すぐに泣き声が聞こえてきます。
子宮口が急に開いたための弊害
長女、次女は旦那がへその緒を切ったのですが、今回はコロナの関係で先生が切ってくれました。
そしてそのまま私が最初の抱っこ。
ちゃんと旦那が写真を撮ってくれました。
そのまま計測などのために赤ちゃんは連れて行かれ、旦那も同行。
私の産後の処置が始まります。
実は、今回取り上げてもらった助産師さんは次女の時と同じ方。
昼で交代された時に、以前もお世話になりましたねと話していたのですが、そのまますぐに分娩になり、旦那も次女と同じ人だねと後で話していました。
2人も取り上げていただいてありがとうございますと伝えたら、光栄ですとおっしゃってくださいました。
さて、胎盤は割とすぐにあっさりと出てきました。
しかし、出血が多いとの事。
でもあまり痛みを感じないのです。
なんと、今回は会陰が裂けなかったそう!!
という事は、今回は縫わなくていいんだ!!
ただ、細かい傷などがあるかもしれないので、トイレなどで沁みるかもしれませんとの事でした。
あと、分娩前に痔の事を相談していたので手で押さえていてはくれたのですが、痔は悪化していました。
でも3人目が一番痛くない。
しばらくガーゼを入れて止血。
その後先生が手を出してきました。
3人目なのでわかります。
握手ですよね。
NSTの装置などを外し、止血のガーゼを取ってもらうと、血がまだ止まっていない。
先生が再び診察すると、外側は裂けていないのですが、内側で出血しているとの事。
どうやら、5㎝から一気に子宮口が開いたため子宮口の準備が整わないうちに出産となったので、子宮口近くが裂けてしまったようでした。
というわけで、子宮口の縫合が始まりました。
この縫合の様子が、分娩台の上のテレビが暗転している時にちょうど自分の姿が映っていて、さすがに怖いので目をそらしてしまいました。
縫合自体の痛みはなく、抜歯の必要のない糸なのでその後も全く痛みはありませんでした。
痛かったのは後陣痛。
産んだ直後から痛み始めて、初めて痛み止めをもらいました。
低出生体重児の長男
NSTの装置を外し、もうすぐカンガルーケアかなと思い待っていると、旦那だけ戻ってきました。
何か、体重が少ないらしくて、体温も低いから、光当ててもらってるわ。
との事。
直近の健診で推定体重2600gだったので、3人の中で一番小さいだろうとは思っていました。
次女も産まれた直後体温が低かったですし。
そして旦那はこの辺りで立ち合い可能な時間の30分近くになってきたので、入院グッズだけ取りに戻ってもらいお別れしました。
その後再び助産師さんに出血の確認などをしてもらっていると、赤ちゃんはまだ体温が上がらなくて連れてこられないと言われました。
そうなんだと、この時まで私は私は軽く思っていたのです。
体重が2500g以下で赤ちゃんは少し小さめ。
小さいとなかなか体温が上がらないことがある。
小さいと糖の値が低いこともあるので、夜の授乳は糖の値次第。
という事を言われました。
え? そんなに心配事があるくらい小さいの??
体をよじって長男を見てみると、布できれいに梱包され光に当てられています。
確かに小さい、小さいと思った次女より400gも軽い。
でも、元気に泣いたし大丈夫だよね。
あとで知ったのですが、2500g以下で産まれた赤ちゃんは低出生体重児(昔で言う未熟児)に当てはまるそうです。
私の体重が増えなかった
とりあえず出血も治まり、助産師さんに体を拭いてもらい着替えることになりました。
お腹はまだぽっこりしています。
そんな私の体を拭きながら助産師さんが一言。
「痩せてるねー」
え? このお腹を見て痩せてる??
「だから赤ちゃんも小さめだったのかもね」
そういえば、3人目だけ臨月になっても私の体重がほとんど増えなかった。
なので赤ちゃんの体重が増えているか心配はしていたけど、健診の時に赤ちゃんの推定体重は少しずつ増えているから大丈夫だと思っていました。
なぜか3人目だけ食欲がわかなかったのです。
妊娠中、急に食べたくなったもの。
長女の時はコンソメパンチ。
次女の時はカプリコ。
そして長男の時は魚の煮つけが食べたかったのです。
明らかに3人目だけ食の指向が変わってる。
それが体重の増加に直結してたのかもしれません。
長男の体重は2486g。
あと少し食べていたら2500gを越えていたかもしれない。
どうしてもっと食べれなかったんだろう?
私の体重は増えなくても、赤ちゃんは順調に増えていると思い込んでいました。
16時、カンガルーケア
いつもならすぐにできるカンガルーケアですが、長男のカンガルーケアは16時くらいになってからでした。
何とか体温が上がった長男。
抱っこすると温かい。
そして授乳をすると、ちゃんと吸ってくれた。
うん、この子はきっと大丈夫。
しかし軽い、軽いなぁ。
やっと病室へ
カンガルーケアが終わり、出産後2時間が過ぎたので病室へ行く事ができます。
しかし、出血量が多かったため点滴等もあり、自力で行く許可は下りませんでした。
コロコロの付いた椅子に座り、点滴を私が押しながら助産師さんが椅子を押すというスタイルで病室へ行きました。
寝る前に授乳があるのですが、これは長男の糖の値次第。
また後で連絡しますとの事。
そして、夕飯が近いですけど、15時のおやつもあるので持ってきますねとの事。
やった~~!!
お腹空いてたんです。
ペロッと食べた後、食べたかったローストポークの夕飯が来ました。
これが食べたかったから昼頃に産みたかったんです。
さすがにおやつ直後だったので完食はできませんでしたが、美味しかったです。
そして点滴も終わった後、ナースコール代わりのPHSが鳴りました。
『赤ちゃん、糖の値大丈夫でした。今から連れて行きますね!』
との事。
よかった!!
そして、カンガルーケアではない、ちゃんとした授乳を最初の夜にあげることが出来ました。
この病院は、産まれた初日はナースステーションで赤ちゃんを預かってくれます。
長女次女の時は興奮して寝れなかったのですが、今回はぐっすり眠ることが出来ました。
13時32分誕生。
身長46㎝。
体重2486g。
分娩時間は約8時間39分でした。
朝の5時くらいの陣痛からカウントになりました。
なので、次女の2倍くらいの時間がかかっています。
3人目なので、もっと早く産めると思っていました。